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2015. 01. 10  
FBで参加している医薬翻訳者のグループで、Google Scholarが話題になりました。
もともと「英訳時に便利だよ」という話だったのですが、私も「和訳者ですが、結構使っとります」とやり取りに参加させて頂きました。

医薬翻訳者の方は、ほとんどが何らかの形で「ライフサイエンス辞書」を使用されていると思います。
http://lsd.pharm.kyoto-u.ac.jp/ja/index.html →
http://lsd.pharm.kyoto-u.ac.jp/cgi-bin/lsdproj/ejlookup04.pl

私は、普段は対訳君上でこちらの辞書を使用しているのですが、ごくごくたまに英語を書く必要がある時は、「共起表現」サイトをよく利用します。
http://lsd.pharm.kyoto-u.ac.jp/cgi-bin/lsdproj/conc_home.pl?opt=c&query=

医学分野の表現のコーパスと言ったらいいんでしょうか。
検索語の1語(又は2語)後の語をアルファベット順でソートすることができるので、「この単語はこの動詞を取ることが多い」「この動詞の後にはこの単語がよく使われる」的なことがひと目で分かり重宝しています。

しかしながら、私は基本和訳者ですから。

「ライフサイエンス辞書・共起表現・和訳編」が欲しいわけです。
患者向け資料など一般的な文章を訳す場合は、国立国語研究所のコーパス「少納言」を利用する場合もありますが、
http://www.ninjal.ac.jp/corpus_center/bccwj/
一般的な表現のコーパスなので、医薬分野の硬い表現を探すのには不向きです。

そんな訳で、コーパス代わりにGoogle Scholarを使用するようになりました。
先日のミズトラ会のセミナーの折りに、講師先生に「LSD共起表現の和訳版的サイトはないでしょうか」とお尋ねしましたら、「ないですね」と一刀両断にされてしまったのでした。
という訳で、今日もGoogle ScholarをコーパスにSayoは行くのでありました。

イマイチ、イメージが湧きにくいかなと思いますので、一例を挙げておきますと、カテーテル関連の案件では、「追従(する)」という言葉をよく使います。「追い従う」というそのままっちゃそのままの意味なんですが、「何に追従させることができるのか」を確認したい場合に、Scholarで「に追従」+「カテーテル」と検索すれば、例えば、「血管の形状」や「ガイドワイヤ」などの語は、追従と併用して問題ないのね、ということが分かったりするわけです。

というわけで、循環器案件に立ち向かう場合のMy装備は、

・対訳君
・循環器用語集(日本循環器学会)
 http://www.j-circ.or.jp/yougoshu/engine/
・Google Scholar
・Google
・SII SR-G9003(PASORAMA接続‐エンジニアモデル)
・自分用Excel用語集
が基本仕様です。ご参考まで。

案件の内容によっては、SII DF-X11001(医療従事者モデル)も接続したり
日本医学会の医学用語辞典にログインしたままにしておくこともあります。
http://jams.med.or.jp/dic/mdic.html
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Re: タイトルなし
Connyさん、まいどです~。今年もどうぞ宜しくお願い致します。

対訳君は、正直「もの凄く使い易い!」という訳ではないのですが、DDWinやEBWinよりは使い勝手がよく、統計辞書、薬局方&ICHのデータが内蔵されているのが便利なので。対訳窓が複数開けたら、Excel辞書もマージするのに、とそこがちょっと不満です。
支援ツールは使用していませんが、同じ医薬の分野の方で使用されている方もあり、非TRADOS案件として受けるという使い方をするのであれば、医薬の分野でも妙味はそれなりに大きいのではと思います。今は何も使用していないですが、大型案件になると、Wordの機能のみでは訳語一致もなかなか大変なので、何らかのツールを使ってみることは考えないでもないです。

SIIはPASORAMAという機能でPC上で単語を検索できるので、辞書感覚で使用しています。ただ、翻訳者にとっては有難い電子辞書なんですけど、ビジネスとしては成り立たないらしく、製造中止が決まってしまいました。
先ほどウエブを見てみましたら、かなりのモデルが「完売」になっていました。決して回し者ではありませんが、もしも購入を検討されるのでしたらお早めに。Amazonにもまだありました(一部モデル)。
http://www.sii.co.jp/cp/products/index.html

Google Scholarは、周りでは英訳に使用されている方が多いみたいなのですが、私は和訳時に結構重宝しています。検索対象言語もチェック欄で指定できるので便利です。とりあえず、1回試してみてくださいな。
ではでは。
Sayoさんは対訳君ユーザでしたか。私も以前使っていました。対訳君→Tratool→Trados Studioと支援ツール依存翻訳者です。

電子辞書は大昔に買ったカシオのエクスワードを使ってますが、主に独和用。このあたりに改善の余地がありそうです。

Google Scholarは使ったことがありません。いつもちまちまとGoogleで検索していました。明日さっそく試してみます。貴重な情報ありがとうございます。
Re: タイトルなし
Tomokoさん、まいどです~。
私は循環器でも機械的試験がらみの案件も多いので、エンジニアモデルの180万語対訳辞典には本当に助けて貰っています(あまりに訳語が豊富すぎて、もう一度Googleで使用法を確認することも多いので、面倒な面もありますが)。Google Scholarをコーパス的確認に使い始めたのはそう昔ではないんですけど、個人的にはとても重宝しています。
Google Scholarを和訳時のコーパスに、とはなるほどですね。循環器案件のSayoさん的装備も大変参考になります(循環器案件、増えつつありますので)。ありがとうございました!
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プロフィール

Sayo

Author:Sayo
医学・医療機器和訳
循環器植込み系など好物
還暦を前に書籍翻訳メインにシフト中
『患者の話は医師にどう聞こえるのか』共訳
『医療エラーはなぜ起きるのか』5月刊
翻訳は楽しく苦しく難しいと実感
老体に鞭打って勉強に励む日々
翻訳について・書籍紹介・セミナー感想など
(2022年5月現在)

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